過酸化脂質(読み)カサンカシシツ

デジタル大辞泉 「過酸化脂質」の意味・読み・例文・類語

かさんか‐ししつ〔クワサンクワ‐〕【過酸化脂質】

脂質過酸化物。ふつう不飽和脂肪酸活性酸素によって酸化された物質を指す。血管内に付着して動脈硬化原因になったり、皮膚細胞に作用してしみやしわを作ったりする。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

栄養・生化学辞典 「過酸化脂質」の解説

過酸化脂質

 脂質過酸化物ともいう.脂質(脂肪酸)の過酸化物.二重結合をもつ不飽和脂肪酸が,リポキシゲナーゼによって酵素的に,また空気中の酸素などによって非酵素的に図のように過酸化物となる.広義にはヒドロペルオキシ構造のものやエンドペルオキシ構造のものも過酸化脂質に含める.これらを分解する酵素としては,グルタチオンペルオキシダーゼがある.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

化学辞典 第2版 「過酸化脂質」の解説

過酸化脂質
カサンカシシツ
peroxide lipid

過酸化物構造-O-O-を有する脂質.アラキドン酸からプロスタグランジンがつくられる際の中間体にみられるほか,非酵素的酸化によって生じるものもある.動脈硬化や老化との関連も指摘されている.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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