アメリカの作家、カポーティの長編小説。1948年刊。少年ジョエルは、見覚えのない父を尋ねて、「されこうべやかた」と人のよぶ、南部の古い屋敷へたどり着く。「未来のすべては過去に存在する」この廃園では、死が現世の命より力をもち、物は「ひびの入った色眼鏡(めがね)」を通してしか映らず、性は正常な交配を知らない。少年の目覚めようとする自我の底を、正体定かでない幻想がよぎる。南部の湿潤な自然と、黒人奴隷制度の歴史をもつ閉ざされた地域社会が、世の営みをこの世ならぬものにする。物語は直喩(ちょくゆ)と隠喩、繊細なことばにちりばめられている。
[稲澤秀夫]
『河野一郎訳『遠い声、遠い部屋』(1971・新潮社)』
自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...
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