遠寄(読み)とおよせ

精選版 日本国語大辞典 「遠寄」の意味・読み・例文・類語

とお‐よせとほ‥【遠寄】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 遠くからまわりを取り巻き攻め寄せること。遠巻き。
    1. [初出の実例]「遠寄(トホヨセ)鉦太鼓は藤沢木下諸伯が半夜の夢を驚かし始めたのである」(出典黒潮(1902‐05)〈徳富蘆花〉一)
  3. 歌舞伎囃子の一つ。軍勢が遠くから取り巻いて攻め寄せるさまを大太鼓・どら・法螺貝(ほらがい)などを用いて演ずる。どんじゃん。
    1. [初出の実例]「この時、遠寄(トホヨ)せになる。皆々、きっと思ひ入れ」(出典:歌舞伎・貞操花鳥羽恋塚(1809)後の四立)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

メタン

化学式 CH4 。最も簡単なメタン系炭化水素で,天然ガスの主成分をなしている。また石炭ガスにも 25~30%含まれる。有機物の分解,たとえばセルロースの腐敗,発酵の際に生成され,沼気ともいわれる。また...

メタンの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android