遠州掛川城(読み)えんしゆうかけがわじよう

日本歴史地名大系 「遠州掛川城」の解説

遠州掛川城(正保城絵図)
えんしゆうかけがわじよう

三三六×二五一センチ

成立 正保二年

原図 国立公文書館内閣文庫

解説 江戸城西の丸の紅葉山文庫伝来の正保城絵図で、西隅に「遠州掛川城」「松平伊賀守」の墨書がある。台地上の平山城で、南の逆川を自然の堀とし、その濃い藍色は城内と城下町を分割する。城の石垣は天守台付近のみで、ほかはすべて土居をめぐらし、総構の堀に囲まれた武家地町人地・寺社地と周辺村々を区分する。城の各曲輪の規模や城下の道路の長さ、堀・川の長さ・深さなどが記されており、城郭部は写実的に描かれ、とくに三層の天守閣山内一豊の築いた豊臣系天守の姿をよくとどめている。国立公文書館で複製頒布。その縮刷が「掛川市史」中巻に付図として所収。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android