遠谿祖雄(読み)えんけい・そゆう

朝日日本歴史人物事典 「遠谿祖雄」の解説

遠谿祖雄

没年康永3/興国5.6.27(1344.8.6)
生年:弘安9(1286)
鎌倉後期・南北朝の臨済宗幻住派の僧。丹波国氷上郡(兵庫県)の人で,藤原光基の子。幼少より座禅を好み,19歳で出家受戒,諸方歴参ののち,徳治1(1306)年入元して天目山幻住庵の中峰明本に就き,その法を嗣ぐ。中峰の印可を受けたのち,さらに3年とどまって,正和5(1316)年に帰国し,筑前(福岡県)で10年修禅後,郷里に草庵を結び,高源寺と称して住した。後世,この派下に一華碩由が出るにおよんで,幻住派が五山禅林に進出したため,高源寺が日本幻住派の故地となった。五山に密参を伝えたとされている。<著作>『大幻門下規条』

(中尾良信)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

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