選択的デフォルト(読み)せんたくてきでふぉると(英語表記)Selective Default

知恵蔵mini 「選択的デフォルト」の解説

選択的デフォルト

債務者が一部の債務を履行していない際に、米国大手格付け会社「スタンダード&プアーズ」がその債務者に適用する、格付け(信用度)のこと。「選択的債務不履行」ともいい「SD」と表記される。全債務を不履行した場合は「デフォルト」であり(同社では「D」と表記)、SDは下から2番目の格付けとなる。同様の状態を、格付け機関「フィッチ・レーティングス」では「一部デフォルト(RD)」と表記するなど、名称区分けは格付け機関により違う。過去に日本では、日本航空(JAL)や武富士などが選択的デフォルトを適用された。近年では、2012年にギリシャが、13年にキプロスが、一時的にSDに格付けされている。14年7月末には、アルゼンチンが5億3900万ドルの再編債務の利払い猶予期限を過ぎたことを受け、同国の国債格付けをSDに引き下げた。

(2014-8-1)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

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