還来寺(読み)げんらいじ

日本歴史地名大系 「還来寺」の解説

還来寺
げんらいじ

[現在地名]海上町蛇園

とうつかの台地中腹にある。真言宗智山派。岩谷山阿弥陀院と号する。もと野中長禅のなかちようぜん(現旭市)末。本堂は五間四面の木造・茅葺で、宝暦八年(一七五八)建立(棟札)本尊は鎌倉時代中期の作という阿弥陀如来立像で、脇侍に観音・勢至二菩薩立像があるが、これは後代の作とされる。本尊は三川さんがわ(現飯岡町)に漂着したものを三川村人が拾い上げて安置したと伝え、三川辺りの人々の信仰を集めていたという。近年の解体修理で発見された台座銘によれば、延宝八年(一六八〇)住職長薗のとき椿つばき新田に来ていた仏師鈴木長兵衛に依頼して台座を造立した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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