都岐沙羅柵(読み)つきさらのさく

世界大百科事典(旧版)内の都岐沙羅柵の言及

【渟足柵】より

…647年(大化3)に造られた最古の柵である。翌年造られた磐舟柵,658年(斉明4)初見の都岐沙羅(つきさら)柵とならんで,7世紀後半に新潟県中央部から山形県境にいたる地域に置かれた一連の柵の一つ。柵戸を置いたとか,柵造に叙位した記事が知られており,越(後の出羽国をも対象とする)の蝦夷に備えて設置された柵である。…

【念珠関】より

…東山道筋の白河関,東海道北端の勿来(なこそ)関とともに,奥州三関として知られた。658年(斉明4)創設の都岐沙羅柵(つきさらのき)を出羽国建国後に整備したものとみられるが,11世紀の歌学書《能因歌枕》記載の〈ねずみの関〉が文献上の初見である(ただし歌は未詳)。 保元の乱の後に,源為朝が〈基衡(もとひら)に念誦の関を固めさせ〉再起するよう父為義に勧め(《保元物語》),1187年(文治3)源義経が〈念珠の関〉から大泉荘大梵字を通って平泉に逃避行した(《義経記》)といわれ,また翌々年源頼朝の動員した比企能員(ひきよしかず)ら北陸道軍が8月13日〈念種関〉から出羽に打ち入り平泉将士を破ったという(《吾妻鏡》)。…

※「都岐沙羅柵」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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