日本大百科全書(ニッポニカ) の解説 鄯善(古代オアシス国家)ぜんぜん 中国のタリム盆地南東を占めた古代オアシス国家。紀元前77年までは楼蘭(ろうらん)と称した。西域(せいいき)南道の要衝にあってロプノール沿岸より于闐(うてん)の東方に及ぶ大国に成長した一時期もあったが、中国諸王朝、吐谷渾(とよくこん)、吐蕃(とばん)などの支配を受けつつ、7世紀にはその名を消した。スタインやヘディンらが調査したクロライナ、ミーラン、ニヤはその遺跡であり、その文化はヘレニズム文化圏の東限を示すとともに漢文化とも重複する特異なものであった。[白須浄眞][参照項目] | シルク・ロード | 楼蘭 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例