酔郷(読み)スイキョウ

デジタル大辞泉 「酔郷」の意味・読み・例文・類語

すい‐きょう〔‐キヤウ〕【酔郷】

王績「酔郷記」から》酒を飲んだときの心地よい気分を別天地にたとえた語。

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精選版 日本国語大辞典 「酔郷」の意味・読み・例文・類語

すい‐きょう‥キャウ【酔郷】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 酔っぱらいの天国。中国、唐の王績の「酔郷記」に「酔之郷、去中国其幾千里也、其土曠然無涯、無邱陵阪険、其気和平一揆、無晦明寒暑、其俗大同、無邑居聚落、其人甚精」とみえる架空の地。
    1. [初出の実例]「新賓詩秋積、逆旅酔郷逢」(出典:菅家文草(900頃)五・賦葉落庭柯空)
    2. 「三百盃といふとも強ちに辞することなかれ 辺土はこれ酔郷にあらず〈慶滋保胤〉」(出典:和漢朗詠集(1018頃)下)
    3. [その他の文献]〔白居易‐不能忘情吟〕
  3. 酒を飲んでいい気持になる状態を別天地にたとえた語。
    1. [初出の実例]「勧於垣下人々、近衛衣官人多来、依入酔郷」(出典小右記‐永観三年(985)正月三日)

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普及版 字通 「酔郷」の読み・字形・画数・意味

【酔郷】すいきよう

快い酔い心地。

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