酸化オスミウム(読み)サンカオスミウム

化学辞典 第2版 「酸化オスミウム」の解説

酸化オスミウム
サンカオスミウム
osmium oxide

】酸化オスミウム(Ⅳ):OsO2(222.20).二酸化オスミウムともいう.黒色酸化物と褐色酸化物とがある.黒色酸化物は金属オスミウムを酸化窒素中で加熱すると得られる.褐色酸化物は黒色酸化物を高温で加熱して得られる.黒色酸化物のほうが反応性に富む.空気酸化によりOsO4を生じる.空気中で有機物に触れると発火する.ガス分析の際に水素酸化触媒に用いられる.[CAS 12036-02-1]【】酸化オスミウム(Ⅷ):[同義異語]四酸化オスミウム[CAS 20816-12-0]

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「酸化オスミウム」の意味・わかりやすい解説

酸化オスミウム
さんかオスミウム
osmium oxide

酸化数2,3,4,6,8のものがあり,なかでも酸化オスミウム (VIII) OsO4 がよく知られている。酸化オスミウム (VIII) はオスミウム金属の微粉を空気または酸素気流中で加熱して製造する。無色単斜晶系に属する結晶融点 40.6℃,沸点 131.2℃。辛みのある塩素臭を有する。猛毒で,眼,呼吸器,皮膚を著しくおかす。蒸気圧が高く,沸点以下で昇華する。水,ベンゼン,四塩化炭素などに可溶。酸化剤として用いられ,特にオレフィン類をグリコール類に変えるのに有効である。

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栄養・生化学辞典 「酸化オスミウム」の解説

酸化オスミウム

 →四酸化オスミウム

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