酸漿・鬼灯(読み)ほおずき

精選版 日本国語大辞典 「酸漿・鬼灯」の意味・読み・例文・類語

ほお‐ずき ほほづき【酸漿・鬼灯】

〘名〙
① ナス科の多年草。ふつう観賞用に人家に栽培される。高さ四〇~九〇センチメートル。根茎がある。葉には長柄があり、葉身は卵状楕円形で縁に大きな鋸歯(きょし)がある。長さ五~一二センチメートル。初夏、先が浅く五裂したさかずき形の小さな花が下向きに咲く。花は淡黄白色で中心部は緑色。果実は球形で袋状の萼(がく)に包まれて赤く熟す。種子を除いた果実の皮を口にふくんでならして遊ぶ。根は鎮咳・利尿薬に使う。漢名、酸漿。かがち。あかかがち。ぬかずき。《季・秋》 〔本草和名(918頃)〕
※俳諧・芭蕉庵小文庫(1696)堅田十六夜之辨「鬼灯は実も葉もからも紅葉哉〈芭蕉〉」
② 口に入れ舌でおし鳴らすもの。ほおずきの実に小穴をあけ種子を出したものや、カラニシ、アカニシなど巻貝類の卵の袋から作るうみほおずきがある。
※栄花(1028‐92頃)初花「御色白く麗しう、ほほづきなどを吹きふくらめて」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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