重て(読み)かさねて

精選版 日本国語大辞典 「重て」の意味・読み・例文・類語

かさね‐て【重て】

〘副〙 (動詞「かさねる(重)」の連用形助詞「て」の付いてできたもの)
① 同じ行為事実が二度繰り返されるさまを表わす。もう一度。再び。さらに。
源氏(1001‐14頃)明石「夢にさま異なるものの、告げ知らする事侍りしかば、信じがたきことと、おもふ給へしかど、〈略〉かさねてしめす事の侍りしかば」
② 現在の出来事が再び生じ得るとみなした限りでの未来を表わす。この次。将来。今後。そのうち
※虎明本狂言・鱸庖丁(室町末‐近世初)「かさねては、どぢゃうにてもあれ、はへにても候へ、かならずもって伺候いたさうずる」
咄本・軽口露がはなし(1691)一「それほどに思ひ侍らば、重而(カサネテ)折も有べし」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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