重籐(読み)シゲドウ

デジタル大辞泉 「重籐」の意味・読み・例文・類語

しげ‐どう【×籐/×籐】

《「しげとう」とも》弓のつかを黒漆塗りにし、その上を籐で強く巻いたもの。大将などの持つ弓で、籐の巻き方などによって多く種類がある。正式には握り下に28か所、握り上に36か所巻く。

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精選版 日本国語大辞典 「重籐」の意味・読み・例文・類語

しげ‐どう【重籐・滋籐】

  1. 〘 名詞 〙 弓の幹を黒漆塗りとし、上に籐を繁く巻いたもの。丸木の弓の折れるのを防ぎ、後世伏竹(ふせだけ)の弓にも用いて装飾を兼ねた。籐の巻様・位置・幅・間隔によって本(もと)重籐・末(うら)重籐・鏑(かぶら)重籐・吹寄重籐など各種ある。また、近世の弓の故実では、弓束(ゆみづか)から上部を三十六禽になぞらえて三六か所巻き、弓束から下部を二十八宿にかたどって二八か所巻くものとする。重籐の弓。〔文明本節用集(室町中)〕
    1. 重籐
      重籐
    2. [初出の実例]「返答いかにと引留めれば、立てたる重籐おっ取って、りうりうはっしとなぐり打ち」(出典:浄瑠璃・近江源氏先陣館(1769)七)

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