野坂神社(読み)のさかじんじや

日本歴史地名大系 「野坂神社」の解説

野坂神社
のさかじんじや

[現在地名]三崎町正野

正野しようの浦の野坂にあり、野坂権現という。祭神速吸比古命。

「宇和旧記」には、「野坂権現は熊野より御飛成られ候由」とあり、次のような伝承を載せている。「みのこし」という所の海中に光る物があるのを、くし浦の海士がかつぎ上げたところ死んだ。そこで「鼻御島」に社を建て安座したが「御とがめに逢」い、往来の船が破損したので、他所へ遷座するため、「しるしを下され候へ、社壇を建立致すべき之由」祈願すると、夜中に大呉竹が三本生え、遷宮できたという。

また、別の説話がある。先年は「権現御島鰯碆の根」に建立したところ、海中が光り往来の船が多く難風にあうので、権現の咎めと考え、佐田さだ浦の越前という者が「御はな」へ行って光をみ、佐賀関さがのせき(現大分県北海部郡)へ海士二人を雇いに行かせた。


野坂神社
のざかじんじや

[現在地名]敦賀市野坂 堂後

野坂集落の中央にある。祭神は大山祇おおやまつみ命・天津彦火瓊瓊杵あまつひこほのににぎ尊・木花開耶姫このはなさくやひめ命。旧村社。「延喜式」神名帳にみえる敦賀つるが郡「野坂神社」に比定される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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