金融相場(読み)キンユウソウバ

デジタル大辞泉 「金融相場」の意味・読み・例文・類語

きんゆう‐そうば〔‐サウば〕【金融相場】

不況期金融緩和により、金融機関などから余剰資金証券市場に流入することによって上昇する株式相場
[補説]株式相場は、景気循環に伴って、金融相場→業績相場逆金融相場逆業績相場→金融相場という循環を繰り返すとされる。

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精選版 日本国語大辞典 「金融相場」の意味・読み・例文・類語

きんゆう‐そうば ‥サウば【金融相場】

〘名〙 金融事情が変動原因となる株式または商品の相場。ふつう金融緩慢になり、金利が低下することによって株価の上がる相場をさし、不景気から好景気への転換点に現われる。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「金融相場」の意味・わかりやすい解説

金融相場
きんゆうそうば

金利が低下する金融緩和期に,証券市場で株式,公社債などの取引が活発化する現象をさす。金融相場が出現するのはおもに次の3つの理由による。 (1) 金融緩和期には企業の投資が沈静し資金需要が減退するので,株式市場への投資資金が豊富になる。 (2) 金融緩和期には金利が低下するので,株式の利回りが投資対象として相対的に有利になる。 (3) 銀行貸出金利が低下すると企業の金利負担が軽減され,業績向上に寄与する。金融相場が出現する時期は,不況末期から好況初期であるため,不景気の株高という言葉が使われることもある。

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世界大百科事典(旧版)内の金融相場の言及

【相場】より

…市場全体が活況を呈し,上昇しているときの相場を〈強い相場〉といい,反対に下降しているときは〈弱い相場〉という。なお〈強い相場〉を表す用語に〈金融相場〉〈業績相場〉があるが,これはそれぞれ,金融緩和・金余りを背景とする株高,企業業績の好転・向上に伴う株高をいう。なお景気後退期でも株高現象がみられることがあるが,これは〈不景気の株高〉(金融相場の一種)という。…

※「金融相場」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」