金融立国(読み)キンユウリッコク

デジタル大辞泉 「金融立国」の意味・読み・例文・類語

きんゆう‐りっこく【金融立国】

金融業を振興・発展させたり、金融システムを整備したりすることで国の繁栄を図ること。
[補説]1980年代に金融自由化を積極的に推し進めた米国英国アイスランドなどは、規制緩和により国内の金融市場を開放し、国外から資金を集めることによって経済を発展させたが、投機性の高い金融取引を容認したことなどから過剰流動性が生じ、バブル経済が発生・崩壊し、金融危機を招く結果となった。こうした新自由主義的アプローチによる金融立国の破綻をふまえた上で、民主党菅直人政権は、平成22年(2010)6月に発表した新成長戦略の中で、金融の役割を「実体経済、企業のバックアップ役としてそのサポートを行うこと」とし、アジアの金融センターとして新興国へ資金を供給する形での「新金融立国構想を打ち出した。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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