金輪島(読み)かなわじま

日本歴史地名大系 「金輪島」の解説

金輪島
かなわじま

[現在地名]南区宇品町

広島湾東部にある。「鉄輪島」とも書いた。安芸郡さか鯛尾たいびの西沖わずか五〇〇メートル足らずに位置するが、仁保島にほじま村に属する無人島であった。しかし寛延二年(一七四九)より京橋きようばし町平野屋茂右衛門らが島に櫨樹を植え、宝暦一〇年(一七六〇)頃に製蝋を始めた。島には平野屋らの経営する山方・船板方や藩の材木小屋などもおかれ、商工業者も常駐した。蝋の原材の櫨の実は近隣諸村からも買集められたが、結局失敗、明和七年(一七七〇)事業は中止された(「事蹟緒鑑」、「万貸日記」松井恵吉家文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

デジタル大辞泉プラス 「金輪島」の解説

金輪島

広島県広島市南区、宇品海岸の東方約1キロメートルに位置する島。面積約1.05平方キロメートル。明治時代に軍の造船工場が設置され、第二次世界大戦終了までは軍の島であった。終戦後に軍の工場が民間に払い下げられたことから、現在も造船業が島の基幹産業となっている。

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