針口(読み)ハリグチ

デジタル大辞泉 「針口」の意味・読み・例文・類語

はり‐ぐち【針口】

天秤てんびん中央支柱上部にあって、平均を示す針のある部分。また、その針のついている天秤。針口の盤を小さなつちでたたいて、針の動きを調節する。
「天秤―の響き」〈浮・一代男・四〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「針口」の意味・読み・例文・類語

はり‐ぐち【針口】

〘名〙
① 天秤の中央、支柱の上部にあって平均を示す指針。また、その部分。重りを小さい槌でたたいて針の動きを調節し、物の重さをはかった。また、この指針のついた天秤。また、勘定の意にも用いた。〔日葡辞書(1603‐04)〕
浮世草子日本永代蔵(1688)五「町人は筭用こまかに、針口(ハリクチ)はぬやうに」
② 取りはずしのできる天秤。近畿地方長押(なげし)に引っかけておき、繰綿を中次に渡すときに使った。
和裁で、運針のとき、最後に留める針の穴。また、その場所。
※俳諧・鷹筑波(1638)二「恋しきふりてせせるはり口 ほころびをはちらひけりな続小袖」

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