鈍音(読み)どんおん

世界大百科事典(旧版)内の鈍音の言及

【音韻論】より

…さらにR.ヤコブソンは弁別的素性を調音的でなく音響的特徴により記述しようと試みた。彼はスペクトログラムに現れる第1と第2フォルマントの距離の広いものを散音,狭いものを密音とし,第2フォルマントの位置が高いものを鋭音,低いものを鈍音と定め,さらにフォルマントが明確に現れるものを母音的,騒音の影をもつものを子音的と名づけている。そして,このような音響による弁別的素性の12の対立の集合を設定し,世界中の言語に現れるすべての音素は,これらの集合のうちいくつかの対立素性が組み合わさったものであると主張した。…

【母音】より

…もし第1フォルマントと第2フォルマントの間の距離が広ければ散音diffuse,狭ければ密音compactと呼ばれるが,ほぼ散音が高母音に,密音が低母音に対応する。また,第2フォルマントの位置の高いものを鋭音acute,低いものを鈍音graveというが,鋭音は前舌母音,鈍音は後舌母音に相当する。ただし,円唇母音ほど第2フォルマントが低くなる。…

※「鈍音」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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