鈴の奏(読み)スズノソウ

デジタル大辞泉 「鈴の奏」の意味・読み・例文・類語

すず‐の‐そう【鈴の奏】

平安時代行幸先払いのために駅鈴の下賜を願うとき、また、還御により返上するときの奏上。少納言任務とした。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「鈴の奏」の意味・読み・例文・類語

すず【鈴】 の 奏(そう)

  1. 平安時代、行幸に際して、先払いのために振り鳴らす鈴の下賜を願う奏上。また、還御の時返上する奏上。奏聞の任には少納言があたるのが慣例で、少納言が闕位(けつい)の時は少将が代行した。
    1. [初出の実例]「天皇将豊楽院、於紫震殿南階御輿、嗣宗以少納言、祗候鈴奏大庭」(出典続日本後紀‐嘉祥二年(849)一一月己卯)
    2. 「若少納言遅参すれば、少将相代て鈴奏(すずのそう)に仕え奉る」(出典:北山抄(1012‐21頃)九)

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