鉄-硫黄タンパク質(読み)テツイオウタンパクシツ

化学辞典 第2版 「鉄-硫黄タンパク質」の解説

鉄-硫黄タンパク質
テツイオウタンパクシツ
iron-sulfur protein

非ヘム鉄タンパク質一種で,電子伝達系などの酸化還元反応に関与する.2個の鉄と2個の硫黄または4個の鉄と4個の硫黄原子がクラスターを形成し,それがタンパク質結合した複合体.鉄-硫黄クラスターとタンパク質の結合は,システイン残基を介する配位結合である.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の鉄-硫黄タンパク質の言及

【鉄】より

…前者はヘムタンパク質と呼ばれ,動物赤血球中のヘモグロビン,筋肉中のミオグロビンなどがその例で,おのおの4分子,1分子のヘム基をもち,酸素分子の運搬,貯蔵の役割をしている。後者には,光合成の際,電子伝達の役割を果たすフェレドキシンなどがあるが,総称して鉄硫黄タンパク質と呼ばれる。また,イオンとしての鉄は,ある種の酵素(アコニターゼなど)の活性化に必要な因子としても働く。…

※「鉄-硫黄タンパク質」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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