鉄菱(読み)テツビシ

デジタル大辞泉 「鉄菱」の意味・読み・例文・類語

てつ‐びし【鉄×菱】

日本古来の武器の一。四方にとげのある、ひし形の小鉄片地上に散布して敵の馬の脚を痛めつけ、その進退を妨害するために用いた。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「鉄菱」の意味・読み・例文・類語

てつ‐びし【鉄菱】

  1. 〘 名詞 〙 武器の一種七分(約二センチメートル)から二寸(約六センチメートル)ぐらいで、四方八方にとげのある、ヒシの実に似た形を鉄片で作ったもの。これをばらまくことで敵の馬などの足を傷つけ、その進退を妨害した。かなびし。
    1. [初出の実例]「草の袋に入て持たる鉄菱(テツヒシ)・竹菱を退く後細道に、百歩計が程より蒔たりける」(出典:播州佐用軍記(1658‐61頃)上)

かな‐びし【鉄菱】

  1. 〘 名詞 〙 武器の一種。二寸(約六センチメートル)から七分(約二センチメートル)くらいで、四方八方にとげのある、ヒシの実に似た形を鉄片で作ったもの。これをまくことによって敵の人馬の足を傷つけ、その進退を妨害した。てつびし。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android