普及版 字通 「銭(漢字)」の読み・字形・画数・意味
銭
常用漢字 14画
(旧字)錢
16画
[字訓] すき・ぜに
[説文解字]
[字形] 形声
旧字は錢に作り、戔(せん)声。戔に薄くて重なるものの意がある。〔説文〕十四上に「銚(すき)なり。古の田なり」とあり、〔詩、周頌、臣工〕は神事的な農事を歌うものであるが、「乃(なんぢ)の錢(せんぱく)を(そな)へよ」とあり、銭は削(せんさく)のための農具である。のち貨銭をその器の形に作り、通貨の名となった。刀形のものを刀幣という。
[訓義]
1. すき。
2. ぜに、銭貨。
3. とりたて、わりあて、税。
4. 盞と通じ、酒肴。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕錢 ゼニ 〔字鏡集〕錢 ゼニ・サス
[語系]
錢tzian、淺(浅)tsianは声近く、耕(りこう)が深く耕す方法であるのに対して、銭は浅く耕し草切るをいう。
[熟語]
銭引▶・銭貨▶・銭貫▶・銭眼▶・銭義▶・銭局▶・銭愚▶・銭荒▶・銭穀▶・銭神▶・銭荘▶・銭刀▶・銭▶・銭緡▶・銭布▶・銭物▶・銭文▶・銭癖▶・銭卜▶・銭面▶・銭鑪▶
[下接語]
悪銭・一銭・宴銭・荷銭・貨銭・姦銭・偽銭・義銭・吉銭・銭・金銭・軍銭・古銭・庫銭・口銭・工銭・賽銭・散銭・銭・紙銭・謝銭・借銭・守銭・酒銭・税銭・蔵銭・息銭・多銭・大銭・鋳銭・長銭・賃銭・刀銭・投銭・銅銭・半銭・飛銭・百銭・緡銭・布銭・賦銭・米銭・母銭・俸銭・民銭・無銭・傭銭・料銭・礼銭・連銭
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報