鏡男(読み)かがみおとこ

精選版 日本国語大辞典 「鏡男」の意味・読み・例文・類語

かがみおとこ かがみをとこ【鏡男】

狂言。各流。鏡を知らない妻が、夫のみやげの鏡に映った自分の顔を見て、夫が都から女を連れてきたものと思い、けんかになる。土産鏡(みやげのかがみ)

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改訂新版 世界大百科事典 「鏡男」の意味・わかりやすい解説

鏡男 (かがみおとこ)

狂言の曲名女狂言越後の国,松の山家の男が,妻へのみやげに,都で鏡を買って帰る。が,鏡というものを知らぬ妻は,映った自分の姿を見て,夫が都でなじみになった女を連れて帰ったと思って怒る。大蔵流は夫と妻の2人が登場し夫がシテ和泉流も夫がシテだが,鏡売りがアドとして登場し,妻は小アド。能《松山鏡》,落語《松山鏡》と同工異曲筋立てで,いずれも説話文学の流れを汲むものと考えられる。
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