長田御厨(読み)ながたのみくりや

日本歴史地名大系 「長田御厨」の解説

長田御厨
ながたのみくりや

[現在地名]長野市若穂

建久三年(一一九二)八月、皇太神宮建久已下古文書(神宮文庫)の雑書大上中下祓料物注文に

<資料は省略されています>

とあり、建立年次が寛治三年(一〇八九)であることがみえる。「中右記」長承元年(一一三二)一一月四日の「今朝彼御厨事、申子細了」に、「信濃国長田御厨事」として「件所代々国司奉免上了、年記久積、可為御厨歟、可為御厨」とされたが、同三年正月二九日に

<資料は省略されています>

とある。これにより、長田御厨は年久しく積もってはいるが確かに御厨であることを注進していたところ、信濃国司はこれを新立の御厨と称し廃しようとした。これが神人との争いに発展し、ついに神人が殺害されるに及んだ。しかし朝廷内の評議は国司側の野望と裁許してこの一件の解決をみたことがわかる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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