長福寺廃寺(読み)ちようふくじはいじ

日本歴史地名大系 「長福寺廃寺」の解説

長福寺廃寺
ちようふくじはいじ

[現在地名]一宮市千秋町加納馬場 長福寺

犬山いぬやま扇状地の扇端部、標高一三メートルに位置し、飛鳥時代(七世紀中頃)の寺院跡。遺跡の北東一・五キロには、前代の有力な前方後円墳、江南市曾本二子山そもとふたごやま古墳がある。

昭和一二年(一九三七)百済系軒丸瓦と、移動した二つの塔心礎が知られ、同一四年の発掘では根固石や基壇らしき石段があったといい、以後、東西両塔を有する寺院跡といわれてきた。しかし、同四五年の調査で、基壇や根固石は発見できず、比較的浅い所に平坦な地山礫層が続くのみで、寺院遺構は確認されなかった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

メタン

化学式 CH4 。最も簡単なメタン系炭化水素で,天然ガスの主成分をなしている。また石炭ガスにも 25~30%含まれる。有機物の分解,たとえばセルロースの腐敗,発酵の際に生成され,沼気ともいわれる。また...

メタンの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android