閉眼法要(読み)へいげんほうよう

献辞辞典 「閉眼法要」の解説

閉眼法要[御礼]

仏教において、現存する本尊(仏像曼荼羅)・墓石仏壇位牌などを、別の場所に移転したり傷んだものを修理する際に、 僧侶を招いて供養読経を頂いて行う祓魂式(お精抜きともいう)のことで、読経をあげて頂いた寺院や僧侶に対して贈る謝礼の表書きの献辞(上書き)に用い られます。「閉眼」とは、本来は「仏像の目を閉じる」ということからきており、入魂(作られた物としての仏像に目を描き入れる)された霊験ある仏様を一時的に元の単なる造作物に戻すことを言います。「お精抜き(おしょうぬき)」とは、入れた根性・正念・魂を抜くということです。※浄土真宗(本願寺派・大谷派など)では、教義の違いにより閉眼供養を用いず「遷仏法要」又は「遷座法要」とし ます。

出典 (株)ササガワ献辞辞典について 情報

今日のキーワード

戒厳令

一般的には指定地域で、国の統治権の全部または一部を軍に移行し、市民の権利や自由を保障する法律の一部効力停止を宣告する命令。戦争や紛争、災害などで国の秩序や治安が極度に悪化した非常事態に発令され、日本...

戒厳令の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android