開蓮(読み)かいれん

精選版 日本国語大辞典 「開蓮」の意味・読み・例文・類語

かい‐れん【開蓮】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「花開蓮現(かかいれんげん)」の略 ) 仏語。天台宗の所説で、法華経の経名である蓮華について説いた三喩の一つで、法華開顕の意を示すもの。華が開いて蓮の実が現われることから、迹門では、開権顕実で、正しく法華の会座で三乗の権方便を開拓して一乗の実義をあらわすことをさし、本門では、開迹顕本で、本経寿量品ではじめて伽耶(がや)始成の仏は化身であると説き、永遠の本地をあらわすことにたとえたもの。法華経のことを開蓮の文という。
    1. [初出の実例]「開蓮之文。出聖跡臨池之妙」(出典本朝文粋(1060頃)一三・村上天皇御筆法華経供養問者表白〈兼明親王〉)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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