間接売買(読み)かんせつばいばい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「間接売買」の意味・わかりやすい解説

間接売買
かんせつばいばい

売り手と買い手が第三者を通じて行う売買取引。第三者の介在しない直接取引と対比される。この場合、第三者を仲介商人といい、商法上の問屋代理商、仲立人はこれにあたる。仲介商人は、流通機能の一部を担当するが、もっぱら他人計算で取引を行い、自分はただ一定報酬を得るにすぎない補助商人である。それはまた一種の中間商人であるところから、補助的卸売商とよばれることもある。商法上の問屋は、他人の委託を受けて物品の販売または買入れの取り次ぎをするものである。代理商は、他人の委託を受けて売買を行う卸売商の一種であり、売買代行の点では問屋に類似しているが、問屋が自己の名において売買取引を行うのに対し、代理商は、委託者の名において、委託者の指定した条件で取引する。仲立人は、単に他人間の売買取引を媒介するだけで、取引行為の当事者になることはない。

[森本三男]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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