間欠性跛行症(読み)かんけつせいはこうしょう(その他表記)intermittent claudication

精選版 日本国語大辞典 「間欠性跛行症」の意味・読み・例文・類語

かんけつせい‐はこうしょう‥ハカウシャウ【間欠性跛行症】

  1. 〘 名詞 〙 歩行を続けると下肢が痛くなり、休息すると痛みが去る疾患動脈血供給が悪いために起こる。

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改訂新版 世界大百科事典 「間欠性跛行症」の意味・わかりやすい解説

間欠性跛行症 (かんけつせいはこうしょう)
intermittent claudication

動脈閉塞があるために,歩行することによって下肢の筋群が虚血状態に陥り,疼痛を生じて歩行不能となり,静止・休息することによって短時間で回復し,再び歩行可能になる症状。最初1831年に獣医が荷を引く馬で観察し,脚の動脈閉塞原因であると報告して以来,用いられるようになった。その後,運動-疼痛-静止-回復のサイクルを示すすべての周期的現象に適用されるようになった。静脈系,リンパ系,神経系などの疾患でもこれに類似した現象がみられ,偽間欠性跛行と呼ばれている。症状の出現場所は主幹動脈の閉塞部位によって,ある程度きまってくる。したがって,症状発生部位から動脈閉塞部位を推定することができる。足に起これば閉塞は脛骨動脈以上であり,腓腹部では膝窩(しつか)動脈以上,大腿部では総大腿動脈以上,臀部では大動脈または腸骨動脈の閉塞を示唆している。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「間欠性跛行症」の意味・わかりやすい解説

間欠性跛行症
かんけつせいはこうしょう
intermittent claudication

歩行などの運動中に下肢の筋肉激痛を覚えて運動が困難になり,歩行を中止するか安静にすればもとに戻る状態をいう。疼痛出現後も運動を続けると,筋肉に自発痛のほかに圧痛も生じるようになる。原因は,閉塞性の動脈疾患で下肢の血行障害があり,運動で血液の供給がさらに不十分になることによる。安静時は筋肉への酸素供給が十分なので症状はない。

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