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関税 【かんぜい】

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知恵蔵2014の解説

輸入品に対して通関時に徴収される税。関税の目的は、財政収入に充てることを第一義とする財政関税と、国内産業保護・育成を主目的とする保護関税の2つに分けられる。今日でも発展途上国においては関税は財政収入の重要部分を占めている。関税率は、ガットにおける多国間交渉によって大きく下がり、特に日本の関税負担率(関税収入額の総輸入額に対する比率)は、2005年度は1.7%で先進国の中でも最も低い国の1つとなっている。関税には輸入品の価格を課税標準とする従価税と、輸入品の数量(重量、容積など)を標準として課税する従量税、および両者を組み合わせた複合税がある。従価税は輸入価格が変動しても関税負担の程度が変わらない、インフレの下でも安定した関税収入が得られる、などの特徴がある。一方、従量税は課税標準の決定が容易なこと、輸入品の価格が下がっても関税額は変動せず、国内産業保護の目的に合致するなどの特徴がある。世界的に見ると従価税を主とする国が多く、日本の関税もCIF(運賃・保険料込み値段)価格を課税標準とする従価税が基本となっている。また関税率は、国内の法律によって定められている国定税率と、外国との条約中の規定による協定税率とに大別できる。日本の場合、国定税率は関税定率法による基本税率と、関税暫定措置法による暫定税率、さらには発展途上国からの輸入品を対象とする特恵税率の3つに分けられる。これらの税率は、原則として特恵税率、協定税率、暫定税率、基本税率の順に優先して適用され、これが実行関税率となる。なお、協定税率は暫定税率、または基本税率よりも低い場合に限り適用される。なお、発展途上国の輸出を促進する目的で、先進国が途上国からの輸入品に対して、一方的に低い関税率を供与する一般特恵関税制度(GSP:generalized system of preferences)もある。特恵関税はガットの無差別待遇の原則に反するが、一般特恵関税制度は、その趣旨から例外的に承認されている。日本の場合、鉱工業製品に関しては、例外品目を除き、原則として特恵税率は無税である。
( 永田雅啓 埼玉大学教授 / 松尾寛 (株)三井物産戦略研究所副所長 )

出典:(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2007」
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大辞林 第三版の解説

かんぜい【関税】
 
貨物が国境を通過する際課せられる税。輸入税と輸出税があるが,現在日本には輸入税しかない。税収入を目的とする財政関税,国内の産業の保護を目的とする保護関税などがある。 → 輸入税輸出税財政関税保護関税
古く,国境・関所などで徴収した税。


(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版の解説

かんぜい【関税 customs】 

税関を通過する貨物に対して課される税を関税といい,輸出品に課される〈輸出関税〉,輸入品に課される〈輸入関税〉,国境を通過するだけの貨物に課される〈通過関税〉とに分けられる。関税は貿易政策の代表的手段と考えられているが,財政収入を主たる目的とする関税と,産業保護を主たる目的とする関税とがある。前者を〈財政関税〉,後者を〈保護関税〉という。中世以前の関税や第1次大戦前のイギリスオランダ等の自由貿易主義国の関税は,もっぱら財政収入を目的としていたし,19世紀前半アメリカでは,財政収入のうちの90%近くを関税収入が占めていた。


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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

おもに輸入品にこの税金をかけることで価格を引き上げ、国内でつくった商品価格競争で負けないよう守るなどしている。たとえば、米国は、日本からの乗用車に2・5%の関税をかけ、米国でつくった車がその分、安めになるようにしている。日本政府海外からの輸入品に平均2・1%の関税をかけている。韓国は同7・4%、中国は同4・6%、欧州連合(EU)は同2・8%をかけている。
( 2013-02-20 朝日新聞 朝刊 5総合 )


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会計用語キーワード辞典の解説

輸出や輸入の際に課せられる税金のことで、主に輸入国が課す関税をさすことが多い傾向にあります。関税は、財源調達手段としての関税(財政関税)と国内産業保護(保護関税)の機能を有しています。


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百科事典マイペディアの解説

関税 【かんぜい】

外国からの輸入貨物または外国への輸出貨物に課される租税,すなわち輸入税と輸出税の総称。日本には後者はなく,輸入税と関税は同義。消費税の一種。古くは封建諸侯等の課する内国関税もあった。
※本文は出典元の用語解説の一部を掲載しています。


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デジタル大辞泉の解説

かん‐ぜい 〔クワン‐〕 【関税】
 
貨物が経済的境界通過するときに課せられる租税現在の日本では、外国からの輸入品に課する輸入税をいい、財政収入と国内産業の保護を目的とする。

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世界大百科事典内の関税の言及

【最恵国待遇】より
…多くの場合には,通商,航海,経済活動,内国課税,領事に関する事項などについて与えられる。このうちとくに重要なのは関税に関するもので,この条項が含まれている場合には,それぞれ相手国産品の輸入に際しては第三国産品に課している関税率の中で最も低いものを適用することを義務づけられる。最恵国待遇がヨーロッパ諸国で広くみられるようになったのは17世紀の中ごろからで,19世紀以後にはほとんどすべての2国間通商航海条約に含まれるようになった。…
【通行税】より
…また渡津の際の人間や通過船舶それ自体も通行税支払いを義務づけられた。明・清もほぼ同様だが,船舶通行税は鈔関税,竹や木材のそれは工関税などと別称された。【梅原 郁】
[ヨーロッパ]
 中世の遠隔地商人は,遠方の市場を訪れるために多くの異なった支配の領地や都市を通過しなければならず,その際,領内や都市内の通行について規制を受けたり,通行税を徴収されたりした。…
※「関税」について言及している用語解説の一部を掲載しています。


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関税に近い言葉→関税割り当て制度・関税割当て制度|関税法|保護関税|差別関税|互恵関税|季節関税|禁止関税|相殺関税|関税政策|選択関税

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