普及版 字通 「閥(漢字)」の読み・字形・画数・意味
閥
常用漢字 14画
[字訓] いさお・いえがら
[説文解字]
[字形] 形声
声符は伐(べつ)。伐に伐旌(べっせい)(表彰)の意があり、閥はその声義をうける。〔説文新附〕十二上に「閥して自ら序するなり。門に從ひ伐聲。義當(まさ)に伐に用すべし」とし、越切とする。〔玉〕に「左に在るを閥と曰ひ、右に在るを閭と曰ふ」とあり、門の左右の柱の名とし、扶切。いずれもベツの音。伐は旌表、その家門を閥といい、門外の二柱を烏頭閥閲という。卜辞に「蔑(べつれき)」という語があり、蔑は伐に従う形の字で伐旌、(暦)は軍功で、軍門において軍功を賞する意。伐・閥を蔑(べつ)の声でよむのは、その蔑暦の声義を伝えるものである。
[訓義]
1. いさお、てがら。
2. いえがら。
3. 門の左柱、しきみ。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕閥 ヒラク・ハジメ・ミル・ヨル
[語系]
閥・伐biuatは同声。功歴を旌表することを金文に歴(べつれき)といい、のち伐・閥の字を用いる。その功歴の家を閥・門閥という。
[熟語]
閥族▶・閥閲▶
[下接語]
学閥・官閥・貴閥・勲閥・軍閥・閨閥・功閥・財閥・世閥・族閥・鼎閥・党閥・派閥・藩閥・名閥・門閥
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報