阿字(読み)アジ

デジタル大辞泉 「阿字」の意味・読み・例文・類語

あ‐じ【×阿字】

梵語ぼんご字母の第一密教ではこの字に特殊な意義を認め、宇宙万有を含むと説く。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「阿字」の意味・読み・例文・類語

あ‐じ【阿字】

〘名〙 仏語
梵語の母音一二種の最初におかれる音 a にあてられる文字事物の始まり、根本を意味するとされる。特に密教では、宇宙万物は元来不生にして不滅であるという真理、すなわち空(くう)を象徴するものと考え、阿字(の形、音、意味)を観ずることにより、真理を体得できるとして極めて重視する。あ。
※即身成仏義(823‐824頃)「阿字第一命」
胎蔵界曼荼羅の大日如来理法身や、菩提心などを表象する種子(しゅじ)として用いられる梵字
※秘蔵記(835頃か)「阿字者周遍法界理之種子」

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