陪膳(読み)バイゼン

精選版 日本国語大辞典 「陪膳」の意味・読み・例文・類語

はい‐ぜん【陪膳】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「ばいぜん」とも ) 食膳に侍して給仕すること。また、その人。日常食事ではほぼ天皇に侍するものに限られるが、儀式・饗宴の場では公卿などに侍するものが見られ、また神供・神饌に対するものもある。
    1. [初出の実例]「節会陪膳、采女奉仕」(出典:西宮記(969頃)八)
    2. 「はいせんに侍ふかぎりは、心苦しき御気色を見たてまつり嘆く」(出典:源氏物語(1001‐14頃)桐壺)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の陪膳の言及

【給仕】より

…また,役所や企業,学校などで雑用に従事する人も,用務員などの名称で呼ばれるのがふつうである。【高田 公理】 平安時代以降,天皇の食事に近侍して給仕に当たる役を陪膳(はいぜん)といい,重要な饗宴のさいには高位の公卿や典侍などがこれを務めた。〈陪膳の采女(うねめ)〉といって,宣旨によって任命された采女が務めることもあった。…

※「陪膳」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android