陰腹(読み)カゲバラ

デジタル大辞泉 「陰腹」の意味・読み・例文・類語

かげ‐ばら【陰腹】

人形浄瑠璃歌舞伎で、登場人物観客に見えないところで切腹したのを隠して現れ、苦痛をこらえながら心中をあかす演技や場面。「新薄雪物語しんうすゆきものがたり」の園部邸合腹(三人笑い)の段など。

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精選版 日本国語大辞典 「陰腹」の意味・読み・例文・類語

かげ‐ばら【陰腹】

  1. 〘 名詞 〙 人形浄瑠璃劇・歌舞伎の演技、演出で、観客に見えない舞台の陰で切腹し、それを隠して舞台に現われ、苦痛をこらえて述懐する演技、または、場面。
    1. [初出の実例]「間者の駒沢身の言訳の蔭腹(カケハラ)五音に悟る三郎が疑ひ晴し朝霧に」(出典:歌舞伎・川中島東都錦絵(1876)語り)

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