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集団的自衛権 【しゅうだんてきじえいけん】

  • 7件の用語解説(集団的自衛権で検索)

知恵蔵2014の解説

自衛隊が米軍の日本防衛以外の作戦に直接協力できない理由として、従来日本政府は「憲法9条は国際紛争解決手段としての武力による威嚇または武力行使を禁じており、自国の防衛以外に武力行使はできない」と説明してきた。このため米国側には「憲法を改正し集団自衛を認めるべきだ」とする声もあり、国内でも呼応する人が少なくない。2005年8月1日に公表された自民党新憲法草案は、直接に集団的自衛に言及してはいないが「自衛権の中に含まれる」と説明している。だが本来集団的自衛は同盟国が攻撃されるか、同盟国ではなくとも自国の安全保障不可欠な国の求めに応じて共同軍事行動を取るものだ。例えば米国領であるグアムやハワイが攻撃され、自衛隊が米軍を支援するなら集団的自衛権の行使、と言えようが、米国が本国の自衛でもなく、国連安全保障理事会決議もなしに行ったイラク攻撃やユーゴ爆撃、あるいは中台関係将来介入するような場合、日本が参加するのは集団的自衛とは言えない。また憲法9条と同趣旨の威嚇と武力行使の禁止国連憲章対日平和条約日米安保条約にもあり、憲法を変えてもどうにもならないのだ。
( 田岡俊次 軍事ジャーナリスト )

出典:(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2007」
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知恵蔵miniの解説

他国武力攻撃された場合に、自国が攻撃されていなくとも共同で防衛を行う権利のこと。1945年に発効した国連憲章の第51条で初めて認められた国際法上の権利で、行使は各国の自由裁量に任されているが、米州共同防衛条約北大西洋条約などのように、締約国間でこの権利を義務化している場合もある。日本では、日米安全保障条約により、日本が攻撃された場合は米国が防衛協力を行うことになっている。しかし日本は憲法で武力放棄を定めており、憲法解釈により自衛隊を保持するようになっても、歴代内閣では他国での武力行使を禁じてきたため、米国を武力で共同防衛することはできなかった。第二次安倍内閣は2014年7月1日に行われた臨時閣議により、集団的自衛権の行使を認めるために憲法の解釈を変える閣議決定を行い、同権利行使のための条件や他国軍への後方支援拡大など安全保障法制を見直す方針などを打ち出した。
( 2014-7-3 )

出典:朝日新聞出版
(C)Asahi Shimbun Pubications Inc
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デジタル大辞泉の解説

しゅうだんてき‐じえいけん 〔シフダンテキジヱイケン〕 【集団的自衛権】
 
国連憲章第51条で加盟国に認められている自衛権の一。ある国が武力攻撃を受けた場合、これと密接関係にある他国が共同して防衛にあたる権利。→個別的自衛権
◆日本は主権国として国連憲章の上では「個別的または集団的自衛の固有の権利」(第51条)を有しているが、日本国憲法は、戦争の放棄戦力・交戦権の否認を定めている(第9条)。政府は憲法第9条について、「自衛のための必要最小限度武力の行使は認められている」と解釈し、日本の自衛権については、「個別的自衛権は行使できるが、集団的自衛権は憲法の容認する自衛権の限界を超える」との見解を示している。

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大辞林 第三版の解説

しゅうだんてきじえいけん【集団的自衛権】
 
ある国が武力攻撃を受けた場合に,これと密接な関係にある他の国が共同して防衛にあたる権利。この権利を行使する国に対して,直接かつ現実の武力攻撃があることを必要としない。国連憲章で加盟国に認められている。 → 個別的自衛権


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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

歴代政権は「自衛権の行使は、我が国を防衛するため『必要最小限度の範囲』にとどまるべきもので、集団的自衛権の行使はその範囲を超えるもので認められない」との立場を取ってきた。しかし、安倍政権は集団的自衛権行使の一部は「必要最小限度の範囲」に含まれる、と憲法解釈を変える考えだ。
( 2014-06-08 朝日新聞 朝刊 1総合 )


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百科事典マイペディアの解説

集団的自衛権 【しゅうだんてきじえいけん】

国際連合憲章第51条は,加盟国に対し安全保障理事会が必要な措置をとるまでの間に限って自衛権の行使を認めている。そこでは1国による個別的自衛権のほかに,その国と密接な関係にある他の国が共同して自衛行動をとる集団的自衛権をも認めている。
※本文は出典元の用語解説の一部を掲載しています。


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

集団的自衛権
しゅうだんてきじえいけん
right of collective self-defense

外国からの武力攻撃が発生した場合,被攻撃国がもつ本来の自衛権 (個別的自衛権) と並んで,この国と密接な関係にある他国がその攻撃を自国の安全を危うくするものと認め,必要かつ相当限度反撃する権利。

本文は出典元の記述の一部を掲載しています。


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世界大百科事典内の集団的自衛権の言及

【自衛権】より
…また植民地解放戦争において,従属人民の武力行使の権利の合法性を民族自決権の行使にもとめる見解があり,従来の自衛権概念を動揺させている。【高柳 先男】
集団的自衛権
 自国が直接攻撃を受けなくとも他国への攻撃を自国も攻撃を受けたものとみなして反撃することのできることを集団的自衛権という。これが新たに国連憲章51条に挿入された理由は,同じく国連憲章がその8章で認める地域的取極(とりきめ)の当事国間の相互援助義務の発動が安全保障理事会の許可を必要とするため,同理事会での大国の拒否権行使の結果その許可がえられない場合にも,集団的自衛権を援用して外部からの武力攻撃に対する相互援助を可能にするためであった。…
【自衛隊】より
…初期の政府見解では自衛隊が実力を行使できる範囲は領土,領空,領海に限定されていたが,その後,侵略を防止するために必要があれば公海上での戦闘も可能とされ,さらに,明らかに日本を攻撃しようとしている場合には,他国領内の侵略軍発進基地を攻撃することまでも許されるとされている。(4)国連憲章51条は集団的自衛権を認めている。集団的自衛権とは,自国と特別の関係にある国に対して第三国が攻撃,侵略を行ったときに,自国が同様に攻撃,侵略されていないので固有の自衛権発動の要件に欠けるにもかかわらず,その第三国に軍事的に反撃する権利である。…
【戦争】より
…このように国連憲章体制は,法上の戦争のみならず事実上の戦争をもその呼称のいかんを問わず放逐し,戦争違法化をさらに徹底させたが,そこにおいてもなお次のような一定の武力行使が例外として許容されている。それらは,(1)平和に対する脅威,平和の破壊および侵略行為に対する国連の軍事的強制措置(第7章,とくに42条),(2)個別的または集団的自衛権に基づく武力行使(51条),(3)第2次世界大戦中の旧敵国に対する特別措置としての武力行使(107条,53条1項但書)の場合である。これらのうち,(1)の軍事的強制措置は国連の集団安全保障体制の中核をなすもので,憲章上の国連軍によってとられることが予定されている。…
【戦争の放棄】より
…これに対して第2次大戦後の国際連合憲章(1945年6月締結,同年10月発効)は,〈すべての加盟国は,その国際関係において,武力による威嚇又は武力の行使を,……慎まなければならない〉(2条4項)として,事実上の戦争をも禁止することで戦争の違法化を大きく前進させた。しかし憲章は,加盟国の〈個別的自衛権〉を承認するとともに新しく〈集団的自衛権〉を認めたために,自衛権を名目とする武力行使の可能性が広がった面のあることは否定できない。
[日本国憲法における戦争の放棄]
 上のような背景を考慮して,日本国憲法における戦争の放棄の特色を考えると,第1に,平和的生存権という新しい人権を保障する目標のもとに戦争放棄が位置づけられていること,第2に,事実上の戦争を含めて広く戦争を放棄していること,第3に,戦争放棄に対する実効的方法として新たに〈陸海空軍その他の戦力〉の不保持と〈交戦権〉の否認をつけ加え,結局,自衛権を名目とした戦争をも否定していること,の3点を指摘することができる。…
※「集団的自衛権」について言及している用語解説の一部を掲載しています。


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