雪野寺跡(読み)ゆきのでらあと

日本歴史地名大系 「雪野寺跡」の解説

雪野寺跡
ゆきのでらあと

[現在地名]竜王町川守

雪野山南西山麓の標高一一〇―一一五メートル、竜王りゆうおう寺境内に古代の寺院跡があり、明治四一年(一九〇八)の「社寺堂宇明細帳」にみえる安吉山瑠璃光院雪野寺の跡とされる。遺構遺存状態がよく、優れた塑像の発見もあって県史跡に指定されている。竜王寺山門前はかつて奈良路とよばれた農道が東西に走っている。この道は東は雪野山の鞍部を越え(シナド越といわれる)、滋賀県蒲生町や同県八日市市方面に通じ、西は日野ひの川を渡り、川守かわもり綾戸あやど集落を経て野洲やす川に至るもので、古代交通の要衝に位置していた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android