電子染色(読み)デンシセンショク

デジタル大辞泉 「電子染色」の意味・読み・例文・類語

でんし‐せんしょく【電子染色】

ある特定の生体組織や細胞構造体を、電子顕微鏡で観察しやすくするために用いられる薬品光学顕微鏡のための染色液と異なり、電子顕微鏡は色を識別できないため、電子線を散乱させるウランなどの重金属化合物が用いられる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の電子染色の言及

【電子顕微鏡】より

…電子顕微鏡でのコントラストは散乱コントラストが支配的であり,一方,光学顕微鏡では吸収コントラストが主である。電子顕微鏡では,電子の散乱能を増すため,コントラストの弱い試料に対しては,重元素(ウラン,鉛,オスミウムなど)で染色することがあり,これを〈電子染色〉という。最終的には電子線を直接肉眼で見ることはできないので,蛍光塗料をぬった蛍光板上に電子を照射し間接的に像を観察することになる。…

※「電子染色」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android