靄然(読み)アイゼン

デジタル大辞泉 「靄然」の意味・読み・例文・類語

あい‐ぜん【×靄然/×藹然】

[ト・タル][文][形動タリ]
雲・かすみなどがたなびいたり、もやが立ちこめるさま。「―たる暁霞ぎょうか
気分などが穏やかでやわらいださま。
かき乱されし胸の内は―としてとみに和ぎ」〈紅葉金色夜叉

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精選版 日本国語大辞典 「靄然」の意味・読み・例文・類語

あい‐ぜん【靄然・藹然】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用タリ 〙 ( 「靄」は、もややたちこめる雲気。「藹」は、草木の穏やかに茂ること。相通じて和気の満ちたさまをいう ) 春の気のやわらいで、穏やかなさま。様子がやわらいで、穏やかなさま。気持ち、表情などが、穏やかになごんでいるさま。靄靄(あいあい)藹藹(あいあい)
    1. [初出の実例]「通身慈悲仁譲。満面和気藹然。唯有一真実耳」(出典:懶室漫稿(1413頃)七)
    2. 「彼の家庭は厳冬風寒く、和気靄然たる温情の流露すること少く」(出典:月曜講演(1898)〈内村鑑三〉一)

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普及版 字通 「靄然」の読み・字形・画数・意味

【靄然】あいぜん

靄靄。

字通「靄」の項目を見る

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