…背上後方の肛門のまわりを羽状のえらが取り囲む種もある。ハナデンシャKalinga ornataは三崎の東大臨海実験所にいた採集人青木熊吉の命名で知られるが,頭部に樹枝状の突起が16~17対,体側に4対あり,背面にも多くの小突起があって,肛門のまわりのえらは5~6対ある。これらは黄白色の地に赤黄色に着色される。…
…この原始的な珍しい種が日本に産することで有名となり,イギリスの大英博物館から東京大学へ1個100ドルで購入したいと採集方依頼があった。そこで三崎臨海実験所の採集人青木熊吉が生きた貝を採集,箕作佳吉(みつくりかきち)教授に届けたところ,ほうびに金40円をもらった。あまりに大金なので熊吉は長者になったような気がするといったので,この貝をチョウジャガイともいうようになった。…
※「青木熊吉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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