青海島(おうみしま)(読み)おうみしま

日本大百科全書(ニッポニカ) 「青海島(おうみしま)」の意味・わかりやすい解説

青海島(おうみしま)
おうみしま

山口県北西部、日本海沿岸にある島。国の名勝および天然記念物。長門(ながと)市に属する。面積14.6平方キロメートル。狭い仙崎水道に架かる青海大橋により仙崎の市街地と結ばれる。島の西部には深川(ふかわ)湾に面して、「波の橋立」の砂州で封じられた青海湖がある。北岸の黄金(おうごん)洞、長浜群洞、十六羅漢、島見門などの海食景観の展開する海岸線は北長門海岸国定公園の中心をなし、遊歩道やキャンプ場も整備され、夏の観光客が多い。島を一周する遊覧船がある。島の東端には、藩政時代に鯨組(くじらぐみ)の基地として栄えた通漁村(かよいぎょそん)があり、向岸寺には鯨墓(国の史跡)や天保(てんぽう)~嘉永(かえい)年間(1830~1854)の鯨の過去帳が現存している。古式捕鯨の資料を展示した「くじらの資料館」がある。また、大日比(おおひび)の尼寺法船庵(あん)やナツミカンの原樹(国の天然記念物)、紫津ヶ浦(しづがうら)湾の大規模なブリ、タイ、ハマチの養殖場などみるべきものが多い。人口2873(2000)。

三浦 肇]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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