青粉(読み)アオコ

デジタル大辞泉 「青粉」の意味・読み・例文・類語

あお‐こ〔あを‐〕【青粉】

青海苔あおのり粉末にしたもの。
クロオコックス科の藍藻らんそう単細胞で寒天質中に群をなし、沼などに繁殖して藍青色を示す。
湖沼などに繁殖して水を緑色に濁らせる微小な藻類藍藻珪藻けいそうクロレラなど。→水の華

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精選版 日本国語大辞典 「青粉」の意味・読み・例文・類語

あお‐こあを‥【青粉】

  1. 〘 名詞 〙
  2. アオノリの粉末。
    1. [初出の実例]「青粉といふは、青のりを粉にして餠の勢は、椋子(むくのみ)程にしてその上にころばするなり」(出典:武家調味故実(1535))
  3. 金魚鉢、池、養魚池、堀などの水を緑色にする淡水産の単細胞藻類で、種類は一定しない。クロレラ、セネデスムスなどの緑藻植物やミクロミスチス、アナベナ、アナベノップシスなどの藍藻類がある。動物プランクトン魚類などの天然の飼料となる。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「青粉」の意味・わかりやすい解説

青粉
あおこ
water-bloom

水の華 (はな) ともいう。淡水で有機物の多い池などに緑色の微小な藻類が異常増殖し,水面に薄皮状に広がったり塊状になったりするもの。富栄養湖の判定指標となることがある。種はいろいろであるが,藍藻類のミクロキスチス,緑藻類のセネデスムスなどが多い。これらが養魚池などに繁殖すると動物性プランクトンや稚魚の餌となり有益であるが,なんらかの原因で青粉が発生した場合は,下層で酸素が欠乏するため,逆に魚類や底生生物の生息に有害になる。

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