静心無し(読み)シズココロナシ

デジタル大辞泉 「静心無し」の意味・読み・例文・類語

しずこころ‐な・し〔しづこころ‐〕【静心無し】

[形ク]心が落ち着かない。
「ひさかたの光のどけき春の日に―・く花の散るらむ」〈古今・春下〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「静心無し」の意味・読み・例文・類語

しずごころ‐な・ししづごころ‥【静心無】

  1. 〘 形容詞ク活用 〙 ( 「しずこころなし」とも ) 落ち着いた気持がない。心静かでない。あわただしい気持である。
    1. [初出の実例]「久方のひかりのどけき春の日にしづ心なく花のちるらむ〈紀友則〉」(出典:古今和歌集(905‐914)春下・八四)
    2. 「急ぎ出で給ふけはひをきくも、しづ心なければ、宮の御前より、まゐり給へとあれど」(出典:源氏物語(1001‐14頃)乙女)

静心無しの補助注記

日葡辞書」には「シヅココロナイ」「シヅココロナク」などの見出しがあるが、「賤心」の意に解している。→しずごころ(賤心)

静心無しの派生語

しずこころな‐げ
  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙

静心無しの派生語

しずこころな‐さ
  1. 〘 名詞 〙

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