翻訳|area
(1)平面図形の面積 平面の部分を囲む図形の大きさを,単位の長さをもつ線分を1辺とする正方形の大きさを基準として測ったときの数値がその図形の面積であると通常は説明されている。しかし図形の大きさについては何も述べられていないので,この説明をもって面積の定義とするのは無理である。そこで数学では積分をもって面積を定義する。すなわち,平面上の有限の範囲内に集合Kがあるとき,Kを含む長方形Iをとって,Iの点Pに対しPがKに属せばφ(P)=1,そうでなければφ(P)=0として,関数φ(P)を定義し,この関数がI上で積分可能ならばKは面積確定であるといい,その値をKの面積という。領域Kの境界が滑らかな曲線の有限個の接合であるときはKは面積確定であるが,ジョルダン曲線で囲まれた領域のなかにも面積確定でないものがある。f(x),g(x)が区間[a,b]で定義された連続関数で,f(x)≦g(x)のとき,曲線y=f(x),y=g(x)と直線x=a,x=bで囲まれた部分の面積は,で与えられる。
(2)曲面の面積 曲面の面積を一般的に定義するのはむずかしい。ここでは次のことだけを述べておく。Aをxy-平面上の面積確定な閉領域とし,f(x,y)はA上で定義された連続微分可能な関数として,z=f(x,y)で表される曲面をSとするとき,の式で与えられる積分の値を曲面Sの面積という。
執筆者:中岡 稔
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
線で囲まれた平面の一部分の広さのことをいう。平面図形Dの面積というのは、一辺の長さ1の正方形の面積を1としてDがその何倍にあたるかを示すものである。面積の計算の原理は次のようになっている。
(1)二つの平面図形D1、D2をあわせてできる平面図形の面積はD1、D2の面積の和に等しい。(2)D2がD1の一部分のとき、D2の面積はD1の面積より大きくない。(3)合同な二つの平面図形の面積は等しい。
[栗田 稔]
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出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
…円や放物線と直線で囲まれた平面図形の面積を求めることは,ギリシア時代から知られていたが,これらをもっと一般に,系統的に扱うのが積分法であって,その中心的概念が積分である。積分法は微分法とともに17世紀にI.ニュートンとG.W.ライプニッツによって発見された。…
※「面積」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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