革命独裁(読み)かくめいどくさい(英語表記)Revolutionsdiktatur

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「革命独裁」の意味・わかりやすい解説

革命独裁
かくめいどくさい
Revolutionsdiktatur

古い社会体制が崩壊し,新しい時代をになう階級政治権力を掌握した際に過渡的に行われる独裁をいう。新しい社会体制を構成するため,旧支配階級反抗を抑圧するとともに,その社会的影響力を一掃し,同時に社会全体を新しい理念に従って指導,啓蒙することを目的とする。したがってこの独裁は旧体制法規範を超越して成立するが,C.シュミットは法形式上は主権独裁に属するとした。近代ブルジョア革命における M.ロベスピエールの独裁,プロレタリア革命におけるボルシェビキの独裁がその典型である。

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世界大百科事典(旧版)内の革命独裁の言及

【独裁】より

…この条項にもとづいてのちにヒトラーは合法的に権力を掌握し,ナチス・ドイツが成立した。〈主権的独裁〉は,〈革命独裁〉〈超法的独裁〉ともよばれ,フランス革命におけるロベスピエール独裁,ロシア革命におけるボリシェビキ党独裁などが,この類型とされる。 シュミットの国法学的な独裁の類型化に対し,同時代のF.ウィーザーは,〈秩序独裁Ordnungsdiktatur〉と〈革命独裁Revolutionsdiktatur〉とを区別した。…

※「革命独裁」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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