精選版 日本国語大辞典 「靱帯」の意味・読み・例文・類語
じん‐たい【靱帯】
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ふつう骨と骨とを結びつける役目をしている,結合組織繊維の束からできているひも。関節のところによく発達しているが,また軟骨や軟部を結びつけている靱帯もある。関節のところにある靱帯は骨の結合を強めるという役目もあるが,それよりたいせつなのは関節の運動を制限する制動器としての働きがあることである。指やひざの関節がまっすぐ伸ばした状態でしっかり止まるのは,靱帯のおかげである。内臓器官を体壁につなぎとめる役をする漿膜のひだ(襞)も靱帯と呼ばれることがあるが(例,胃十二指腸靱帯),これは骨格の靱帯とはその外観も構造も著しく違ったものである。なお,軟体動物斧足類の左右2枚の貝殻をつないでいる部分も靱帯と呼ばれる。
執筆者:藤田 恒太郎+藤田 恒夫
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
…発達した筋肉が隣節硬殻の内面あるいは内突起に付着して,拮抗的に収縮して関節を屈伸させる。二枚貝類の殻片はちょうつがい部で靱帯(じんたい)あるいは弾体で接着され,それが閉殻節と拮抗的に働いて殻を開閉させる。腕足類では,背殻片のちょうつがい部の両側に閉殻節と開殻節が別々に付着して,殻片を結合,開閉させる。…
※「靱帯」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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