鞘鳴(読み)さやなり

精選版 日本国語大辞典 「鞘鳴」の意味・読み・例文・類語

さや‐なり【鞘鳴】

〘名〙
刀身が鞘に合わないため、持ち歩いたり、納刀するときなどに刀身がかたかたと音をたてること。
仮名草子東海道名所記(1659‐61頃)三「下手のつくれる奈良刀の鞘鳴(サヤナリ)して」
② 敵と戦うときに、武者ぶるいがして心が逸(はや)ること。
③ (「家(や)鳴り」に「さや鳴り」を言いかけた語) 家がきしみ鳴ること。また、それほどに大声をあげて叱責すること。
※俳諧・糸瓜草(1661)二「さやなりもよしひろくさけ家桜
浄瑠璃長町女腹切(1712頃)上「跡のこじりの帳面のつばめ合せと、親方が鞘なりするぞ道理也」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

排外主義

外国人や外国の思想・文物・生活様式などを嫌ってしりぞけようとする考え方や立場。[類語]排他的・閉鎖的・人種主義・レイシズム・自己中・排斥・不寛容・村八分・擯斥ひんせき・疎外・爪弾き・指弾・排撃・仲間外...

排外主義の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android