音色(読み)ネイロ

デジタル大辞泉 「音色」の意味・読み・例文・類語

ね‐いろ【音色】

発音体の違い、あるいは同じ発音体でも音の出し方によって生じる、音の感覚的な特性。高さや強さが同じ音でも、それに含まれる部分音種類や強さなどによって違いが生じる。おんしょく。
[類語]おと物音音声おん楽音サウンド

おん‐しょく【音色】

その音のもつ感じ。ねいろ。

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精選版 日本国語大辞典 「音色」の意味・読み・例文・類語

ね‐いろ【音色】

  1. 〘 名詞 〙 楽器、人の声など発音体に特有な音の感じ、色あい。音の強さや高さが同じでも、発音体によって含まれている上音の種類や割合、また鳴りはじめてから消えるまでの振動状能の変化が異なることなどによって、発音体特有の音の感じが生ずる。ねざし。おんしょく。
    1. [初出の実例]「尺八の、あらおもしろのね色やな」(出典:虎明本狂言・楽何彌(室町末‐近世初))

おん‐しょく【音色】

  1. 〘 名詞 〙 楽器、人声など発声体によって異なる音の色あい。ねいろ。〔電気訳語集(1893)〕

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改訂新版 世界大百科事典 「音色」の意味・わかりやすい解説

音色 (ねいろ)
tinbre

〈おんしょく〉ともいう。人間が音を区別して感ずることができるための音の属性一つ。音の大きさ,音の高さと音色とを音の三要素という。この中で,音色は音波波形に関係するもので,音の大きさや高さに比べて複雑な属性である。定常的で周期性のある音の場合には,音色は主としてその音を構成する各部分音の周波数音圧とによって規定されることになるが,実際の音のように絶えず時間変動をする場合には,こうした変動性状そのものが音色をきめる要因になる。

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音色 (おんしょく)

音色(ねいろ)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「音色」の意味・わかりやすい解説

音色
ねいろ
tone colour; tone quality

同じ高さの音でも,発音体によって聴感に差が生じ,それぞれ特有の音として感じること。音の大きさ,音の高さとともに音の三要素をつくる。ある振動数の音といっても一般には純音でなく,倍振動などの音の混り方およびそれらの減衰の差が音色に寄与する。

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音楽用語ダス 「音色」の解説

音色 [timbre]

音の特色。各楽器には独特の音色があり、例えば、ピアノの音色は、バイオリンともフルートとも全く違う。作曲家は作品を作る際に音色を考慮する。

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百科事典マイペディア 「音色」の意味・わかりやすい解説

音色【ねいろ】

(おと)

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世界大百科事典(旧版)内の音色の言及

【音色】より

…人間が音を区別して感ずることができるための音の属性の一つ。音の大きさ,音の高さと音色とを音の三要素という。この中で,音色は音波の波形に関係するもので,音の大きさや高さに比べて複雑な属性である。…

【音】より

…この場合には,すべての振動数にわたって連続的に成分をもった音になる。バイオリンの音とピアノの音は,たとえ同じ音圧,振動数であっても異なって聞こえるが,これはそれぞれの音圧波形の差異によるものであって,このような音の性質は音色と呼ばれる。
[音の伝搬]
 空気中に発生した音は,一定の速度で伝搬する。…

※「音色」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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