頭を割る(読み)あたまをわる

精選版 日本国語大辞典 「頭を割る」の意味・読み・例文・類語

あたま【頭】 を 割(わ)

① 頭に傷をつける。頭にけがをする。
歌舞伎幼稚子敵討(1753)六「曾太平かかるを見事に放る。又来るを鍔にてあたまをわる」
② 苦心する。頭を悩ます。頭を割らす。
浮世草子傾城禁短気(1711)三「あるじ気の毒のあたまをわって思案する中に」
不在地主(1929)〈小林多喜二〉六「吉本管理人は〈略〉地主小作人に送って寄こす『香奠』から頭を割った」

こうべ【頭】 を=割(わ)る[=割(わ)らす]

① あたまを、わって砕く。
② あれこれと、心を砕いて考える。思案をこらす。思案にふける。
※浮世草子・日本永代蔵(1688)四「染物屋夫婦渡世を大事に、正直の頭(カウベ)をわらして、暫時も只居(ただゐ)せずかせげ共」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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